去る5月9日(土)、日弁連再審法改正実現キャラバンの一環として、再審法改正市民シンポジウムを弁護士会館内で開催しました。本シンポは、自民党が法務省案(再審法改正)の了承を保留した直後という絶妙なタイミングもあり、地下会場は開始時点で満席に。3階に中継室が設けられるほどの盛況となりました。
シンポは谷口直大会長の開会挨拶に始まり、全3部構成で実施されました。第1部は、鴨志田祐美会員とまっさん(「鴨志田ちゃんねる」(YouTube)に登場するパペットキャラクター)の掛け合いトークで、袴田事件や法制審の議論を題材に、現状の再審法の問題点や近時の検察・法務省等の動向についても解説がされました。
第2部は、「えんざい被害者へのインタビュー」と題して、令和6年9月26日に再審無罪判決を受けた袴田巖さんの姉である袴田ひで子さんと、日野町事件(同事件は、令和8年2月24日に再審開始が確定しています。)の再審請求人である阪原弘次さんにご登壇いただき、インタビュアーは石側亮太会員(日野町事件の弁護人)が務めました。
個人的には、「再審開始決定の通知を待ち、毎日ポストを確認していた」という阪原さんの話が印象的でした。
第3部は、元裁判官の井戸謙一弁護士(湖東事件弁護団長)と根本渉弁護士(大崎事件即時抗告審裁判長)も交えたパネルディスカッションが実施されました。コーディネーターは鴨志田会員が第一部に続いて担当しました。議論は多岐にわたり、証拠開示や検察抗告、スクリーニング(濫用的請求の排除)、開示証拠の目的外使用の禁止などについて、当事者の視点を交えて話し合われました。
当日は、鈴木治一会員(今年度日弁連副会長)が声掛けして参加された同期同クラスの泉房穂参議院議員が、司会の山本悠揮会員の差配で閉会前に急遽挨拶され、今後の国会情勢について言及。池上哲朗会員(再審法改正実現本部本部長代行)の閉会挨拶で幕を閉じましたが、終了後も報道陣の熱心な取材が続いたのが印象的でした。
再審法改正の行方は不透明ですが、冤罪のない社会へ向けて司法のあり方を問い続ける決意を新たにするシンポとなりました。当会YouTubeチャンネルでアーカイブ動画を公開中ですので、ぜひご覧ください。

